d　病理解剖を行う？CPC研修が行われるのかもしれませんね　新医師臨床研修制度では、医療記録の中でCPC（clinical pathological conference）レポート（病理解剖報告書）の作成、症例呈示が必修項目となっている

e？ただ実際はdのように病院では対応しています。病理解剖は臨床医が希望して遺族が承諾して行うもので、遺族が希望して行われるものではありません。CPC云々はこの文脈では関係はありません。

遺族の希望を断る権限が臨床医にあるのか

普通にdだと思うけど、議論になってるから採点除外になりそう。
自宅で亡くなったので直接死因はあくまで推定でしかない。(と考えられたという記述からも出題者の意図を感じる)
であれば、究極の死因究明として病理解剖をするかしないかとなるが、遺族の希望(同意がもちろんある)があるので病理解剖をすることになる。
現実では前例に病理解剖などできないので臨床の人から疑義が多いが、本来は死因究明には解剖が必要である

家族の希望で病理解剖を行うという手続きは制度上存在しません。直接死因は大腸癌の進行と担当医が考えたとの記載があるので、これを担当医による病理解剖の希望なしととらえてよければeで、そこまでの解釈はできないとなれば答えの出せない問題になると思います。いずれにしても制度を正しく運用した場合、遺族希望キッカケとなるdはあり得ません。

頻繁に解剖を取っている臨床医ですが、病理解剖は臨床医ではなく遺族の権利ですので、遺族が解剖を希望する場合にそれを断る事はできないと思います。このような症例はレアケースであり、断った際に法的な問題が生じるかは分かりませんが、少なくとも医師国家試験の解答としては遺族の希望に沿うのが正解でしょう。
なお、病理解剖は直接死因だけでなく病変の広がりや併存疾患など様々な事を評価するので、直接死因が明らかな場合は解剖不要、というのはやや暴論です。

Dですね

明らかに正解はｄ。昨日定期外来受診した終末期患者が翌日死亡したケースであり、遺族には「たとえ車椅子であっても外来受診できる体力があったのに、なぜ半日後に死んだのか」という思いがある。主治医としても急転した原因を知りたいはずである。また、遺族の希望を断れば、遺族は「病院ぐるみでミスを隠蔽しているのではないか」と考えかねない。諸外国に比べて病理解剖数が少ないわが国では、疑念の解消に解剖が役立つという認識を社会的に広げる必要もある。