【解説】アプローチ　①67歳の男性
　　　　　　　　　　②左眼痛および視力低下
　　　　　　　　　　③7日前に剪定中に木の枝が左眼に当たった
　　　　　　　　　　④翌日から主訴発現、徐々に悪化
　　　　画像診断　別図No. 24の前眼部写真では、上耳側角膜に膿性沈着物を
　　　　　　　　　伴った約4 mm大の円形病変がみられる。衛星病巣は
　　　　　　　　　みられない。毛様充血も著明である。鼻上側の結膜下
　　　　　　　　　出血は外傷の影響で発症したものかもしれない（出血の
　　　　　　　　　下方に結膜裂傷を疑わせる白い腺がみられる）。前房は
　　　　　　　　　深い（したがって角膜穿孔の可能性はない）が、混濁して
　　　　　　　　　汚い外観を呈している。下側には前房蓄膿がみられるが、
　　　　　　　　　Behçet病にみられるそれとは異なり平坦な二ボー形成は
　　　　　　　　　ない。
　　　　診断名　感染性角膜潰瘍（細菌性が最も可能性が高いが、当たった
　　　　　　　　のが木の枝のため、真菌性との鑑別も必要である）

ａ × 　結膜裂傷を生じていた可能性は否定できないが、少なくとも前房蓄膿の
　　　 主因ではない。
ｂ 〇
ｃ × 　前房蓄膿は感染性角膜潰瘍に伴った二次的病変。
ｄ ×
ｅ ×

正解：ｂ

見にくかったので、再投稿します（今年は調子が悪い爆）

【解説】アプローチ　①67歳の男性
　　　　　　　　　　②左眼痛および視力低下
　　　　　　　　　　③7日前に剪定中に木の枝が左眼に当たった
　　　　　　　　　　④翌日から主訴発現、徐々に悪化
　　　　画像診断　別図No. 24の前眼部写真では、上耳側角膜に膿性
　　　　　　　　　沈着物を伴った約4 mm大の円形病変がみられる。
　　　　　　　　　衛星病巣はみられない。毛様充血も著明である。
　　　　　　　　　鼻上側の結膜下出血は外傷の影響で発症したものかも
　　　　　　　　　しれない（出血の下方に結膜裂傷を疑わせる白い腺が
　　　　　　　　　みられる）。前房は深い（したがって角膜穿孔の
　　　　　　　　　可能性はない）が、混濁して汚い外観を呈している。
　　　　　　　　　下側には前房蓄膿がみられるが、Behçet病にみられる
　　　　　　　　　それとは異なり平坦な二ボー形成はない。
　　　　診断名　感染性角膜潰瘍（細菌性が最も可能性が高いが、
　　　　　　　　当たったのが木の枝のため、真菌性との鑑別も必要である）

ａ × 　結膜裂傷を生じていた可能性は否定できないが、少なくとも
　　　 前房蓄膿の 主因ではない。
ｂ 〇
ｃ × 　前房蓄膿は感染性角膜潰瘍に伴った二次的病変。
ｄ ×
ｅ ×

正解：ｂ

角膜の損傷により潰瘍ができ、その炎症が前房と毛様体に波及したことは病歴と前眼部写真から読み取れました。
しかし、角膜が外相を受けるなら、それより前にある結膜もやられるはずであり、外界から一番近い結膜が先にやられるはずだと誤った考えを抱いてしまい、Aを選んでしまいました。
そもそも、結膜炎になれば、結膜充血、粘液膿性の眼脂といった主症状がみられるはずであり、病歴や前眼部画像からは読み取れません。素直にbを選ぶべきでした。
国試せん妄はやっぱり怖いです。

参考までに、結膜炎から初発して、角膜外傷の背景がなくても角膜潰瘍および穿孔を発症する、困った微生物（淋菌）があります。夜遊びはほどほどに♪