割れ問109B36(膣)はbdが正しいはず!
109B36 婦人科疾患と帯下の特徴の組み合わせで正しいのはどれか。2つ選べ。
a細菌性膣症-黄色調 b委縮性膣炎-淡血性 c膣カンジダ症-泡沫状 dクラミジア頸管炎-膿性 eトリコモナス膣炎-酒粕状
【解答速報】ab(予備校2社&受験生の約74%) ←→ bd(MEC&受験生の約10%)
「a 細菌性膣症-黄色調 (×) 」 を支持する3つの根拠
【1-1】104D20 細菌性膣症の帯下所見は黄褐色である.(×)
【1-2】日本性感染症学会誌 Vol.19 No.1 Suppl. 2008 http://jssti.umin.jp/pdf/guideline2008/02-8.pdf
上記文献の77ページの表1には次の内容が記載されている。
「細菌性膣症の分泌物の性状は均一な灰白色である」
【1-3】日本産科婦人科学会雑誌 第61巻 第1号 N47-53項 http://www.jsog.or.jp/PDF/61/6101-047.pdf
上記文献のN51ページの表E-7-1)-1には次の内容が記載されている。
「細菌性膣症の帯下の色は白~灰である」「細菌性膣炎の帯下の色は黄である」
「d クラミジア頸管炎-膿性 (○) 」を支持する3つの根拠
【2-1】日本性感染症学会誌 Vol.19 No.1 Suppl. 2008 http://jssti.umin.jp/pdf/guideline2008/01-6.pdf
上記文献の30ページには次のように記載されている。
「子宮頸管炎—–主症状が帯下で、淡黄色または帯黄白色で粘液膿性の分泌物が、頸管から流出する。(中略)急性頸管炎の典型例は、淋菌性子宮頸炎であるが、近年、クラミジア・トラコマチスによる子宮頸管炎が急増している。」
【2-2】日本医師会雑誌 第126巻 第9号 1141-1144項 http://homepage3.nifty.com/dr-urouro/std2.pdf
上記文献の1141ページには次のように記載されている。
「クラミジア性子宮頸管炎—–(中略)臨床的には,膿性あるいは汚れた漿液性頸管分泌物の存在と,鏡検による白血球の増加などで診断される.」
【2-3】第65回日本産科婦人科学会学術講演会 専攻医教育プログラム 「17.性感染症」 http://jsog.umin.ac.jp/65/handout/017_takahashi.pdf
上記PPTスライドの9枚目には「クラミジアによる子宮頸管炎」として膿性の分泌物の写真が提示されている。
※90B94「女性のクラミジア感染症では膿性の腟分泌物が大量にみられる.」(×)は文献2-2に従うと「大量に」が誤りと思われる。
日本医師会雑誌 第126巻 第9号 1141-1144項 http://homepage3.nifty.com/dr-urouro/std2.pdf
上記文献の1141ページには次のように記載されている。「クラミジア性子宮頸管炎—–(中略)淋菌性頸管炎では従来から緑がかった,量も多い分泌物が特徴とされるが,最も多いクラミジアに特徴的な所見はないといってよい.」
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