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第119回 国試速報掲示板
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A問題
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119A-3
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返信先: 119A-3
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この問題は「高血圧性脳出血が最もよく発生する部位はどこか?」という問いです。 正解は d. Putamen(被殻) です。 高血圧性脳出血(hypertensive intracerebral hemorrhage)は、慢性的な高血圧が原因で脳の細い動脈が損傷し、出血を引き起こす病態です。特に、細い穿通動脈(small penetrating arteries)が損傷を受けやすく、特定の部位で出血が起こりやすくなります。 高血圧性脳出血が最も発生しやすい部位として、以下の順番で頻度が高いとされています: 1.被殻(putamen) → 最も多い 2.視床(thalamus) 3.小脳(cerebellum) 4.橋(pons) このうち、被殻(putamen)が最もよくみられる部位です。 選択肢の解説 a. Amygdala(扁桃体) → 扁桃体は主に情動や記憶に関与する部位であり、高血圧性脳出血の好発部位ではありません。 b. Hippocampus(海馬) → 記憶に関与する部位であり、出血はまれ。 c. Hypothalamus(視床下部) → 自律神経系の調整を行う部位で、出血の頻度は低い。 d. Putamen(被殻) → 最も高血圧性脳出血が起こりやすい部位。正解です。 e. Red nucleus(赤核) → 運動調節に関与する中脳の構造で、出血の頻度は低い。 雑談ですが、それぞれの脳の部位の名前は、ラテン語やギリシャ語から由来しています。 a.Amygdala(扁桃体) ギリシャ語の「amygdalē(アミグダレ)」は「アーモンド」を意味します。扁桃体の形がアーモンドのように見えることから、この名前が付けられました。 b. Hippocampus(海馬) ギリシャ語の「hippos(ヒッポス)」は「馬」、「kampos(カンポス)」は「海馬」を意味します。海馬の形状が馬のように見えることから、この名前が付けられました。 c. Hypothalamus(視床下部) ギリシャ語の「hypo(ヒポ)」は「下」、「thalamus(サラマス)」は「室」を意味します。視床下部は脳の中で視床(thalamus)の下に位置しているため、この名前が付けられました。 d. Putamen(被殻) ラテン語の「putamen(プタメン)」は「殻」や「皮」を意味します。被殻は大脳基底核の一部で、外側が殻のように見えるため、この名前が付けられました。 e. Red nucleus(赤核) ラテン語の「nucleus(ヌクレウス)」は「核」を意味し、英語でもそのまま使われています。赤核はその名の通り、視覚的に赤みを帯びた色合いを持っているため、この名前が付けられました。 翻訳さえできれば、簡単な問題だと思います。
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