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第118回 国試速報掲示板
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D問題
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118D-42
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返信先: 118D-42
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小児腫瘍科医です。 末梢血芽球がいて縦隔腫瘤(恐らく胸腺)があることから診断はほぼほぼT-ALL/LBLでしょう。 縦隔腫瘍による気道緊急症です。 したがってAの確保が最優先なのでb.気管挿管が正解です。 ただ実際には挿管体位をとることを危険なので、挿管にあたっても準備が必要です。一度腫瘍で気管が完全閉塞すると二度と開通しませんし、位置的には気管切開しても気道確保出来ないことも多いです。理想的にはECMO待機での挿管になります。姑息的には気管ステントを置くこともあります。 a.はそもそも挿管せず可能なのかというところと、疾患としては治療に反応して早期に縮小することが期待できるので外科的切除は行いません。(まして診断もついていない中で) かなり適応は限られますが、縦隔腫瘍による気道圧排のコントロールがつかない場合は、開胸のみして減圧を図ることはあり得ます。 cは論外、dは喘息との鑑別、eは臨床的には禁忌ですね。 oncologic emergencyという概念を改めて学んで頂く(腫瘍医的には)良問ですね。
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