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TOP 第117回 国試速報掲示板 D問題 117D-67 返信先: 117D-67

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小児科医 # Posted on 2023年2月19日 at 17:08 修正  削除

>>5
一般に血清IgEを含む免疫グロブリンは小児では年齢によって基準値があるくらいで年齢によって正常値が異なります。
特にIgEは1歳未満だと検出感度以下のことも多いです。
一般にIgEはアレルギー素因の有無を評価するために用いられることが多く、小児気管支喘息患者は背景にアレルギー素因を有することが多いことからもこの症例が「気管支喘息の急性増悪により生じた呼吸困難」に確定できるのであればbは回答となりうるでしょう。

確かにRSV感染を始めとした呼吸器感染症の罹患は気管支喘息の急性増悪の原因となりえますが、本症例の問題文においては今回の症状が気管支喘息の急性増悪と確定しうるための、以前の喘鳴エピソードの有無などの情報が不足しています。
一方で、はっきりと「RSV抗原陽性」と記載されていることからRSV細気管支炎の問題だと考えることが自然です。

気管支喘息の急性増悪においても、RSV細気管支炎の症例においても重症度の高い症例においては高CO2血症は生じえます。明確にどのくらいの重症度の症例から生じるか、はっきりとした予測cut offは存在しません。
反対に呼吸障害がある症例でのCO2正常の全てが軽症ではない、でもないはずです。

RSV罹患症例であっても背景にアレルギー素因のある患者であればIgE高値が見られることもありますが、2歳までに100%の小児が罹患するほどのcommonなRSVの罹患症例全体に当てはまるものではありません。
さらに、この問題文からは呼吸器障害が気管支喘息によるものと断定するための、喘鳴症状の既往やアレルギー素因の存在を考えさせる記述も全くないことから、bを選択するのは困難で、dを選択することが自然です。