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TOP 第108回 国試速報掲示板 I問題 108I-35 返信先: 108I-35

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北のドクター # Posted on 2014年2月12日 at 14:11 修正  削除

肺動脈絞扼術をなぜ行うかといえば、肺に行く血液が多いなどで肺への負担が多く、肺高血圧やEisenmengerなどの危険がある時に、肺への負担を減らすために行うものです。つまりそれが必要な疾患を選べば良いです。
となると可能性があるのはc、d、eですが、cは心房だけなら肺への負担はそこまででもない(左房と右房の圧格差はそんなにない)。心室中隔欠損や房室中隔欠損などもっと大きな欠損なら行っても良いと思いますが、心房だけなら必要ないと思われます。というわけでeは正解。dも心室中隔欠損を伴うⅡ型では、
肺血管抵抗が低下すると左心室の圧も下がる。そうなると根治手術後に左心室の機能が不十分となるため、肺動脈絞扼術+体肺動脈シャント術を行い、左心室機能を上げてからJatene手術に移行する場合があります。(左心室も肺にだけ血液を送ればいい状態からいきなり全身に送れといわれても無理ですよね。しかも中隔があって、左右一緒にやっていたら、片方だけで全身に送るほど心臓機能が育ちません。心臓機能を育てるのは圧です)